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社会の闇を抉る 野島伸司ドラマ

90年代社会現象を巻き起こすほどの問題作を数多く世に送り出した脚本家”野島伸司”
とくにTBSの金曜ナイトドラマ枠で放送された作品は、ショッキングな内容と過激な性暴力の描写で”子供に見せたくないドラマ”の代名詞としても語られるほど話題となりました。
意外にもラブコメ出身の脚本家さんらしく、フジテレビのドラマでは「101回目のプロポーズ」や「ひとつ屋根の下」などを手掛けています。
今回は野島伸司脚本の中でも特に衝撃的な内容で賛否両論を巻き起こした問題作3作品をご紹介します。

高校教師

1993年 主演:真田広之、桜井幸子

女子高に赴任した新米教師”羽村隆夫”は赴任初日の朝、同校の生徒”二宮繭”と出会う。
妙に馴れ馴れしく接してくる繭に対して、羽村も初めは一線を引いていたものの、婚約者の浮気の現場を目撃してしまったことから、少しずつ繭の存在にひかれていく。
しかし繭には他人には決して言えないある秘密を抱えていた。。。

教師と生徒の恋愛というタブーを描いた作品というのは沢山ありますが、その大半はラブコメが多いと思います。
ただこの作品は物語の序盤から繭の抱える心の闇がストーリーの端々で怪しげな雰囲気を生み出していて、狂気を感じさせる繭の行動が単なる恋愛ドラマとは違う不気味な空気を醸し出しています。
ドラマに登場する面々も曲者揃い。体罰を理由に転勤させられた問題を抱える体育教師”新庄徹(赤井英和)”。生徒から人気の高いイケメン教師”藤村知樹(京本政樹)”。クールで孤立気味な繭とは正反対の明るく前向きな親友”相沢直子(持田真樹)”
繭と羽村の二人を中心に彼らを取り巻く衝撃的な展開が物語を予想外の方向へ導いていきます。


恋愛ドラマでありながら、意外にもキスシーンというか直接的な表現が一切ありません。(まぁ、役者さんが未成年だからかな?)
そのかわり、ガラス越しとか、映写機の影を使ったキスみたいなキュンとするシーンが、後ろ暗いドラマの中でホッコリさせてくれます。
二宮繭役の桜井幸子さんが衝撃的にかわいい。 桜井幸子
同年には映画化、2003年には上戸彩、藤木直人主演で続編が制作されていますが、こちらもなかなかいい作品でした。



人間・失格〜たとえばぼくが死んだら

1994年 主演:堂本剛、堂本光一、赤井英和
出演:桜井幸子、斎藤洋介、加勢大周

父の再婚をきっかけに都内の進学校に転入した”大場誠(堂本剛)”。
しかしその中学校ではイジメが横行し、飼育小屋のウサギが血を抜かれて惨殺される事件も起こっていた。
正義感が強く成績も優秀な誠はいつしかイジメの対象となり、体育教師の”宮崎(斎藤洋介)”からも体罰の格好の餌食となっていく。 しかし、その首謀者はずっと親友と思っていた”影山留加(堂本光一)”だった・・・

KinkiKids結成前の二人が出演している、恐らく初主演ドラマ。
ただ、主役という意味では父親役の赤井英和が最も多く登場している。

1994年当時はイジメや体罰、それによる未成年者の自殺などが多かった時代。
非常にタイムリーな内容でしたが、暴力表現の過激さや被害者への倫理的、道徳的な配慮から多くの批判を受け問題となりましたが、それがかえって視聴率向上へとつながった様子。
残酷な一面だけを見れば批判が殺到するのも頷ける内容かもしれませんが、実際には被害者遺族の苦悩と家族愛を描いた感動作でもあります。



聖者の行進

1998年 主演:石田壱成、酒井法子、広末涼子
出演:安藤政信、雛形あきこ、松本恵

障害者を積極的に雇用している地方都市の工場「竹上製作所」
親の勧めにより竹上製作所で働くことになった”町田永遠(トワ)”はそこで障害を持つ従業員たちが健常者の社員たちによって日常的に虐待されている現実を目の当たりにする。
しかし自分たちの考えや思いを言葉にできない彼らは日々の暴力にただひたすら耐え続けていた。
ある日トワは近くの空き地に放置された廃バスに住む少女”アリス”のPHSを拾得し、二人は通話を繰り返すことで見知らぬ相手に次第に恋心を募らせていく。
アリスの担任であり、ボランティアで障害者たちに音楽を教えている”葉川もも”は図らずもその事実を知ることとなり、二人の関係性に不安を抱く。

障害者の雇用を積極的に行っていた企業で起こった暴行、強姦事件に端を発して制作されたドラマで、作品内の過激なシーンが問題視されスポンサーが降板するという事態にまで発展した。
当時人気絶頂だった”広末涼子”や”雛形あきこ”にこの役をやらせるのか、とそれだけでも衝撃的だった。

全編通じて悲惨で残酷な暴力や障害者差別のシーンが多く、考えさせられることは多々あるものの、正直あまり気持ちのいい作品とは言えない。
作中に登場する健常者が鈍すぎる上に根性なしなので、なかなか話が先に進まず、誰も救われない残酷な展開が見ていてつらい。
先に挙げた2作に比べると衝撃的で凄惨な話題性が先行した問題作だと言える。

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